佐賀のラグジーで開催された某イベントに出演したときの話。
東京からHIP HOPユニットがメインゲストで、共演にボギー、オープニングアクトに地元の若いオルタナバンド、そしてDJ。という不思議な組み合わせ。ライブシーンとクラブシーンをクロスオーバーさせる主旨だそうで、盛り上がるセットリストで挑んだ。
会場についてまずPAさんに挨拶し、かるくサウンドチェックをしたあと、すぐにイベントスタート。
開場と同時にオープニングアクトのバンドが演奏するというタイムテーブルも不思議...。
当然、お客さんまだガラガラ。
開場と同時にオープニングアクトのバンドが演奏するというタイムテーブルも不思議...。
当然、お客さんまだガラガラ。
若いオルタナバンドは、自分たちが呼んだ10人ほどのお客さんしかいないフロアに向かって疑問をぶつけながらも真っすぐな演奏をしていた。
その後、DJが45分間。
フロアにはお客さん2人くらい。
(バーのフロアにいるお客さんのほうが多い、みんな呑んでわいわいしてるのだ)
次はボギーの出番。
有り得ない話だけど。実はこの時点でまだこのイベントの主催者が誰で、どの人がこの現場を仕切っているのか全く分かっていなかった。
なぜ今日ボギーが呼ばれたか謎な感じだったけど、一歩でも退いたら自分に負けだと思うのでいつも以上に全力だしきった(ERIMO岬!)。声を枯らし、歌い踊る。10人くらいしかいないフロア、総立ち(笑)。俺は俺に勝った。
そしてまたDJタイムが1時間半、フロアは再び閑散とし、みんなバーでわいわい盛り上がってる。どっちがライブ会場だかわからない。
ツイッターで「かれこれ四時間くらい会場にいるけど、いまだ主催のひとが誰かわからない。」とつぶやいたあと、1時間ほどソファで眠った。
目を覚ますと、ちょうどゲストのHIP HOPユニットが始まった。お客さん50人くらいに増えてた。さっきまでバーでわいわいやってた人たち、やっと中に入ったんだね。
ゲストのライブはめちゃくちゃかっこよかったし、盛り上がってた!さすがプロ!
でもこれなら俺呼ぶ必要なくない??って思うと虚しかった。
心が萎えて夜風にあたろうと外に出たら、ラグジーのゆみこさんから着信。
ゆみこさんはいまラグジーを含み3つのハコを経営している、かなりエネルギッシュな佐賀の女ボスだ。
自分のツイートをみたゆみこさんが血相変えて「ごめーん!」って走って来た。
そのまま拉致されてふたりで呑み屋に。
こんなことになってしまった経緯を聞きつつ、話はしっぽりといろんな方向へ。
素敵な話しもきけて、あ、そうか、今日はきっとゆみこさんと呑むためにきたんだな。
この為に佐賀に呼ばれたんだなって納得できた。
戻るとイベントは終わっていて、すでに清掃されていた。
結局だれがあの現場を仕切っていたのか、最後まで分からずじまいで、ライブシーンとクラブシーンをクロスオーバーさせる主旨だったはずのイベントは、最後までクロスオーバーすることなく終わってしまった...(苦笑)。
でもオープニングの若いバンドマン達とは仲良くなった。
そしてそのまま、PAフォースくんの部屋に泊めてもらうことに。
「よし!今夜は呑むぜ!」とは言ったものの、フォースくんの話を聞きながら、そのまま寝つぶれてしまった。もっとフォースくんは話したそうだったけど...睡魔に負けてスイマセン(笑)。
佐賀のシーンにいる若者たちはいつも悶々ともがいてる印象がある。
それは佐賀に限らず、全国の地方都市はみんなもがいてるんじゃないかと思う。
おれはそーいう都市の空気もぜんぶ吸い込みたい。
吸い込んで、エネルギーに変えたい。
東京を目指すばっかりがツアーじゃないのだ。
いつでも呼んでくださいね、佐賀CITY!
翌日、高速バスで福岡に戻った。
バスの窓から大きな虹が架かっているのがみえた!!!
福岡に戻り、そのまま夜は主催企画「ラウンジサウンズ〜フロアサウンドシステム」。これはすべての機材をステージから下ろして、フロアでライブをやるという企画。ただそれだけのことなのに、出るバンドはいつも以上に気迫を漲らせていた。
普段と違うことをやる、それだけで空気は新鮮になる。
全バンドやばいライブやってたなあ!ビリビリきた!!
若手のInとOut逆菩薩、きつねのよめいりはきっと来年おもしろい存在になってくるだろうし、村里杏ちゃんソロはこの日の最年少でありながらズバ抜けて高次元に進化しており、大人を震え上がらせた。いや、杏ちゃんもすっかり大人か。
ゴールデンブラザーズ、素晴らしかった。魂を鷲掴みされた!
最後はポカムス、最年長が一番やんちゃ(笑)!
お祭りみたいな状態で渦巻くグルーヴ、ビールケースから落ちる藤田さん、出演者大勢でドラムセット叩きまくった挙げ句、暴走が止まらないトミーさん(笑)大笑いしてフィニッシュ!!
やっぱりライブの現場は面白い!でっかいホールコンサートじゃ得られない生の興奮があるし、逆にクソつまんない夜だってある、保証された夜はひとつもないのだ。考えてみれば、16歳で初めてライブハウスに遊びにいってから24年間ずーーーーっとライブハウスで遊んでるんだなあ。
そろそろ虹を架けたいなあ。
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