10月25日

3年ぶりに月見ル君想フで開催した「東京30人弾き語り」。幸せすぎてずっと夢の中にいるみたいな気分、会いたかった人、聴きたかった歌声といっぺんに再会できた夜。



ご褒美みたいな4時間でした。




自分でタイムテーブル考えときながら名シーンしかない映画を観てるような感覚で、特にFUCKER→眉村ちあき→知久さんの流れは凄かったなぁ。

で、そこから石川さん→ポコペンさん→曽我部さん→大槻さんの流れは映画でいうとこの美しいラストシーンであり、おれはこの時間帯ですっかり酔ってしまったのです。

だから最後のへべれけボギーは映画でいうところのNG集みたいなもんで（笑）胴上げはエンドロール？とにかく4時間の映画を一本観るような感じて流れを考えたのが「東京30人弾き語り」なのです。



というわけでアーカイブ見ながら全員ぶんのレポします！








東京30人弾き語りの一番バッターはとても大事だ。その日の空気を左右する。もみじの小動物的なキュートさとドスの効いた声とステージ度胸はパーフェクトな祭りの始まりを告げるファンファーレのようだった。





2）戸渡陽太
彼は高校生の頃からラウンジサウンズに出ていた。いま30歳だってきいて驚かされる。この企画には何度も出てるはずなのに名前言うのも忘れて歌い出した。それくらい緊張するのよこの企画は。





3）ぼんど餅フン太郎
市県民税と世の中の不条理について熱く面白く歌った。刺さる歌だ。この人、ほんと面白いのよ。ワンステージフルで見たらみんなハマる。こんなキャラだけど昔はヴィジュアル系バンドのボーカルだったらしい。





4）イノトモ
いま中国でバズってるらしいイノトモさんのねこの歌を披露。まるで人間の姿に変身したねこのようなイノトモさんの歌い声や佇まい。幸せな気持ちになる。





5）PAHUMA  a.k.a.金 佑龍
元・月見ルのスタッフだったウリョンはライブハウス側の立場からMCしてくれた。「ぼくが歌ってる間はお酒100円引きにしてもらうよう交渉したので皆さんお酒注文してください！」突然はじまるハッピーアワー（笑）。さすがだねー。





6）横沢ローラ

ホントはグレゴリーサリバンが出る予定だったけど体調不良でキャンセルになり急遽でてくれたローラ、ありがとう！真っ赤な鮮やかなワンピースで「百鬼夜行」、このプログレな曲を弾き語りで。





7）児玉哲子
てっきり東京に住んでると思って誘ったのだが今は山口に住んでるらしい。えー！一曲歌うために来てくれたの！？しかも朝まで打ち上げ付き合ってくれたし。児玉さんの歌はしっとりした夜の匂いがするから月が似合うね。





8）谷口崇
「指でさようなら」を歌ってくれた。実は谷口さんとは29年前に福岡のライブハウス照和で一度会ったきりで、そのときボギーのギターを借りて歌ってくれたのがこの曲だったのよ。29年越しのドラマだわ〜。








北村さんは鍵盤奏者だ。でもおれは容赦なくオファーする（笑）一生懸命練習した辿々しいギターに美しい歌がのると魔法みたいなことが起こることを知っているから。卵のことを歌っているのだが、ものすごく感動的な歌だった！





10）上田ケンジ
数々のミュージシャンのプロデュースや演奏をしてきた手練れのベーシスト、ウエケンさん。スターリンの「ロマンチスト」をおしゃれなコード進行でカバー。あとから聞いたんだけど、コード進行はボギーの「ゲーマー」らしい。気づかんかった！笑





11）氏原ワタル
いつも銀魂の主題歌などDOESのヒット曲をバーンと歌うワタルくんだけど、珍しくカバーをしっとりと、しかも友部正人の「にんじん」。この二日後はサウジアラビアでDOESのライブらしい。なんかワタルくんがすごい楽しそうで良かったよ。





12）原田茶飯事
ニクイほどウマイ！MCでフリ、歌詞のサビでオチ、完奏で唇トランペット、誰のものでもないテクニック抜群のギター奏法。そしてドサ廻りで磨いたソウル。最高なヤツ！





13）見汐麻衣
埋火の福岡時代からの友達だし年下なんだけどいまだに見汐さんって「さん付け」で呼んでしまう。カッコイイのよこの人は。この日もカッコ良く歌い始めてカッコ良く去っていった。でも飲むとアホだな〜と思うことも多々（笑）。





14）JON(犬)
本当は全身が犬なんだけどこの日は胴体だけ人だった笑！いつもの格好じゃギター弾けないもんね（JONは普段オルガン弾き）。越路吹雪「おへそ」のかわいらしいカバー。





15）長久允
ギター弾けない枠、長久さんはミュージシャンではなく映画監督である、でも出てくれるし「ポッケにねこ」というオリジナル曲まで作って。今回もめちゃ良い曲！「空気が澄んだ街には住みたくない、埋立地に生まれたから〜」やはり歌詞が残る。





飛び入り枠）座間三郎
すごい勢いで強引にステージ上がってきたとき「おれ殺されるかも」と少し怖かった（笑）。そして2分で終わると言ったくせに全然終わらない歌…なぜかクリスマスソング。そしてこの顔！会場は騒然としつつも笑い巻き起こる。歌い終わったらやり切った表情でそのまま帰ったらしい。






16）岡田靖幸

岡村靖幸「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」を一生懸命歌う。ほんとはギター弾けない岡田くんにとって岡村ちゃん弾き語りはかなり難易度が高い。それでも挑む姿こそ青春って1,2,3,ジャンプ！





17）酒井世界ワールド
かつて下ネタ界の羽生結弦と言われた酒井少年は、結婚し女の子が生まれ、その子のために下ネタを封印し、酒井世界ワールドになった。「シコシコシコシコやり続けるしかないよー！」ってまだちょっと下ネタ残ってるやん。でもすごい良い歌だった。歌めちゃウマイし！




18）衣美
ズクナシの結成初期くらいからまあ長い付き合いよ。この人は歳を重ねていくたびにすごいボーカリストになっていくなと思う。あと10年したら紅白で大トリとか歌っててほしい。そのくらい素晴らしい鳥肌ものの美空ひばり「愛燦燦」だった。




19）百々和宏
コロナ以降の世界に対する想いを歌にする出演者も今年の東京30人弾き語りにはやはり数人。「コロちゃん」という百々さんらしいシニカルだけど温かい歌。





20）イフマサカ
ラウンジサウンズを背負って福岡からこのステージに立っているという気迫が漲っていた。そしてお客さんたちもそれに応える歓声の大きさ。なんだかおれは泣きそうなほど感動した。「届かぬ想い」この一曲だけで十分にいろんな人に届いたと思う。





21）小川美潮
最初は本当にギターまったく弾けなかったのに出てもらった美潮さんだけど、もうかれこれ6年目、ギター成長してる！！今年は「人と星の間」を歌ってくれた。泣くわ〜。なんでかは2015年にユウスケが書いたこのブログ読んでください。
http://obobosama.blog.fc2.com/blog-entry-557.html





22）有馬和樹
今年は台風でいろんな野外イベントが中止になったけど、おとぎ話の初めての野音ワンマンが中止になったのは心苦しかった、悔しかっただろうなぁって。でも有馬の顔みてると希望を感じる。声聴いてると光を感じる。





23）FUCKER
この東京30人弾き語り皆勤賞のFUCKERさん毎回ものすごい勢いでギターブッ壊れるくらい弾き叩き叫び吠え一瞬で終わってぺこり一礼して去る。そして会場の沸点をいっきに上げる。今年も最高にカッコイイ！！





24）眉村ちあき
「FUCKERー！」って叫びから始まり歌の合間にいろんな出演者の歌詞を即興で折り込み盛り上げさらに自分の世界に持っていく。眉村ちあきのエンターテイメント性をたった一曲に凝縮させたすんごいステージだった。天才や。





25）知久寿焼
今年知久さんが福岡でライブやったときそのあとしっぽり飲みながら「あの新曲いいですね〜」っていった「小さなお話」を東京30人弾き語りで歌ってくれた。知久さんが歌い出すと一瞬で世界が変わる。それはもう本当に何度見てもすごいと中学生の頃からずーっと思い続けてること。



26）石川浩司

石川さんは出てきてしゃべるだけでパァッと楽しい気持ちになるんだけど、歌詞は人の生や死について考えさせるものが多い。今回は今年亡くなった二人の友人のことを想い作った歌だった。「時は決して戻らない、あの日あの時なにしてた」というリフレインが心に残る。





27）pocopen
もう何度もsakanaの音楽には救われ続けてきた。心がざわつく日はポコペンさんの歌声に安らぎをもらっている。今回は「冬のある日」という歌の日本語役カバーらしい。カバーと言ってくれなかったらきっとポコペンさんの新曲だと思ったはず、そのくらい美しかった。





28）曽我部恵一
今年のやついフェスで見たときも震えあがるほど鬼気迫る演奏だった「満員電車は走る」。掻きむしるギターの音と魂から吐き出す叫び声はエンケンさんの「夜汽車のブルース」を彷彿とさせた。この日はエンケンさんの命日だ。





29）大槻ヒロノリ
真黒毛ぼっくすの大槻さんは酔いどれなので、いちばん酔った歌が聴きたくて今年は29番目にお願いしたのだけど、この時点ですでにおれのほうが酔っていた。舞台袖で聴く「酔いどれ東京ダンスミュージック」、ビールジョッキに注いでもらった焼酎飲みながらここは天国だと思った。





30）ボギー
なんせ記憶が無いのだ。これほど酔って歌うのは2016年の福岡「56人弾き語り忘年会」以来だろう(その様子は本「ブードゥーラウンジ」に記録されてる)。アーカイブみたら延々としゃべって中々歌わないおれがいた「歌ったら終わるから勿体ない」とかバカ言ってる。でも「青い春」は歌えてた。




「東京30人弾き語り」ラストは出演者みんなステージにあがり「贈る言葉」ボギ八先生の胴上げフルコース！この瞬間をずっと待ち望んでいた。みんなの笑顔がキラキラしてて幸せだった。音楽に囲まれて天国みたいな夜だった。




生まれたときは違えども、こうやって同じステージに立ち音楽で繋がり会えることを感じれる「東京30人弾き語り」。あっちもこっちも天才だらけ。東京ってやっぱりすごい街だと思う。





来年もまたここで会いましょう！