11月18日。
ビンゴラブでノントロッポワンマンライブ、かるくリハを終えたあとメンバー4人で前打ち上げ。揃って乾杯することなんてめったにない4人だからなんだか楽しい(笑)。
ほんとうにノントロッポは可笑しなバンドである、センスもスタイルもあまりにバラバラすぎる4人がなぜ一緒にバンド組んで、しかもなぜ長く続いてるのか不思議に思うこともある。ふだん遊ぶことはまず無い。ライブ当日ですら、4人が揃うのはステージ上だけだったりすることもある。しかし不仲とかではない。まるで、長年連れ添った漫才師のような感じかもしれない。
去年は16人しかお客さんが来なかったワンマンライブ。あまりにも落胆して打ち上げという名の反省会をしたのがBar「ビンゴラブ」だった。あれから一年後、まさかそのビンゴラブでワンマンライブのリベンジをやることになるとは!
バーカウンターとちょっとしたテーブル席がふたつしかない超こじんまりしたこのBarをいっぱいにすることが今夜の目標である。ドラムやアンプの機材をセッティングしただけですでに半分くらいスペースは埋まってるが。
演奏がはじまる時間になるとお客さんがわらわらと集まってくれた、今夜は20人のお客さんに曲目を書いた紙をクジ引きしてもらい、その曲順に添って20曲演奏していくという試み。当然、クジで引かれない曲は演奏できない。
「ハッピーアワー」と書かれたカードが何枚かあり、それを引くと次の曲を演奏している間だけドリンクが半額になるというラッキーカード。この日、5回もハッピーアワーきた。
お客さんが次々とクジを引き、演奏していく、ただそれだけのシンプルなことだけど、予想できないセットリストは奇跡的にも完璧な流れを作っていった。流れを頭で考えたらこのセットリストは思いつかないなあ。
<クジ引きセットリスト>
1、just thing
2、ビール
3、プラカラーオーバードーズ
4、夢の島
5、ヌーディストビーチ
6、夜のいとなみ〜アンコールワット
7、fuck'in girl on table
8、smile
9、ヌメナメ節
10、タナトピア
11、bon-odori
12、ふねのうえ
13、赤い彗星
14、あとのまつり
15、ナイト・オブ・トロピカリア
16、酔ったふり
17、うた
18、ボルチモア
19、空気の底
アレンジを加えて意気揚々とこの日のために練習した「鳥の家」「酒池肉林」「セックスマンボ」はことごとくクジ引きから漏れて演奏できなかったが(笑)。
「ヌーディストビーチ」が引き当てられたときノンチェリーが「それ人生でいちばん好きな曲です、あらゆる曲のなかで。」って言った。おれ「え?」って思った。そんな話、一度も聞いたことなかったから。
「え?」といえば、前打ち上げのときピカピカが「おれ今日11時になったら帰るから、終電あるんで」って言ったこと。ワンマンライブはじまる直前に、たとえライブ途中でも終電の時間になったら帰るからと平然と言ってのける男なのである。信じられないと思うかもしれないが、それがピカピカなのだ。おれもノンチェもチャンさんも彼との付き合いは長い、苦笑いしながらハハハハハと笑って終わりである。実際この日、11時半まで演奏は続いたが、ピカピカはちゃんと最後までギターを弾いてくれた。あたり前だが(笑)。
チャンさんは歌うドラマーである、苦情などの問題もあり大音量が出せないビンゴラブでのバンド演奏だけど、大音量じゃなくてもちゃんと踊れる音量で叩いてくれる。この日、苦情が一件もこなかったことをビンゴの店長テルが「愛」だと表現した。
やっぱり「ナイトオブトロピカリア」はビンゴラブでも騎馬戦したし、バーカウンターの上にも飛び乗って大騒ぎになるほど盛り上がったが、ビンゴラブは壊れなかったよ。さすが20年の歴史、ちょっとやそっとじゃ壊れない。
ラスト2曲はビンゴラブの愛ちゃんとテルに引いてもらったんだけど、愛ちゃんが「休憩」と「やめたメンバーに電話する」って曲じゃないカードを引くバカバカしさ(笑)。仕方なく元ドラマーの矢野くんに電話する、なぜか途中で切れた。わはは。
最後にテルが引き当てた「family life cycle」はこの日いちばんやりたかった曲だった。家族
の始まりと終わりは永遠にループするという曲。ノントロッポのライブはお祭りのように明るいが、歌ってる内容はほとんどの曲が死について、そして生について歌っているものばかりだ。
ノントロッポの17年の活動の中で、すでにこの世にいないメンバーも2人いる。だけど、バンドは演奏を続けている。曲は生き続けている。
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