12月31日。
大晦日は大好きだ。一年でいちばん好きだ。家族みんなで昼に買い出しに行きちょっと奮発してお刺身を山ほど買い、夕方ごろ、奥さんが料理を支度してるあいだに子供たちと散歩に行くのだ。冬のつーんと冷たい空気を鼻から吸い込んで、今年の終わりを感じる。
家に戻るともう玄関まで煮物の良い匂いがしている。部屋を片付けながら「年忘れにっぽんの歌」を見ていると、ひとり目のお客さん、弟とアビくんが来たのでさっそく乾杯。「舟唄」を歌いきった八代亜紀の良い笑顔、これだけで芋焼酎が美味くなる。
音楽が最高の酒の肴になる大晦日の過ごし方。
紅白歌合戦がはじまる時間になると我が家にどんどんお客さんが集まってくる。大人も子供もぎゅうぎゅうで賑やか。
子供たちがいくら「ドラえもん」や「おかあさんといっしょ」を見たがっても大晦日だけはぜったいにチャンネルは譲らないのが我が家のルールなのだ。
紅白見ながらあーだこーだと文句を言いながら、美味い酒と美味い肴をちびちびとやり続けるのは最高だ。お客さんはさらに増えた。
近所の鹿子ちゃんもやってきた。
ピコ太郎が映るたびに気分が盛り下がっていく...。
日本の音楽界は終わってしまったのかと諦めかけたそのとき、大竹しのぶに度肝を抜かれた!!
これだ!見たかったのはこれだよ!!音楽は救われた!
いいもの見せていただいた。役者の歌う歌ってやっぱり掴まれる。くやしいけど、最高に素晴らしい!危うく前年の森進一を超えるかと思ったが、さすがにあれは超えてない。
その後、シン・ゴジラ対X-JAPANの演出は、超くだらないけど面白かった。なによりもさっきまでまったく紅白に見向きもしなかった子供たちがこの時だけはテレビの前に釘付けになっていたのだから。
熊本城の前で歌った氷川きよしの本気顔も素晴らしかったなあ。
さもさー、なんだかんだ文句いいながらも同じ時間に同じ歌を聴いてあーだこーだ思いながら年を終われる日本って良いなと思う。やっぱり日本の大晦日は格闘技でもお笑いでもない、カウントダウンフェスでもない。我が家のこたつで家族と紅白を見たいのだ。そんな紅白にいつかは出たい!っていうか出ないかんという思いが年々募る。いや、まじで。
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