8月14日(月)。

ボギー家族ツアー、これからはゆっくりと福岡に帰る旅。今日は仙台から石川県まで約9時間のドライブ。延々と続く田舎道、BGMはなぜかQUEEN。

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到着した今夜のお宿は石川県の八鵬というホテル。ここで温泉に入ってゆっくり骨休めだ。

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川魚、肉、野菜、豆腐、などなど炭火焼きで食べる夕食。ウマイ!
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寝る、温泉入る、寝る、温泉入る。

 

ひたすら癒しをむさぼる一日。



8月15日(火)。

ホテル八鵬をチェックアウトし、今日は帰り道に白川郷へ寄り道。山道を走るBGMはドアーズ。雲の中にいるみたい。ていうか完全に雲の中。相当高い山道を走らせている。
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ここまでモンドが序盤で胃腸炎になった以外はトラブルも無くずっと順調に進んできた家族ツアーだったが、まさか帰り道の最後の最後でこんな事件に巻き込まれようとは思いもしなかった...。

景色がきれいだというホワイトロードをドライブ、ベイビーが小さな吊り橋のあるレストハウスを見つけ「あそこで景色を見よう!」という、俺はなんだか良くない予感がしたので「やめとこうよ」と言ったが、ベイビーは聞こえないふりして崖沿いに車を止めた。
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つぎの瞬間にガガガッと車に衝撃が。錆びた鉄柵にぶつけてしまったらしい。「あ~ぁ、やっちゃった…。」と車から降りて確認、思いっきり車体が割れてる。
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車の廻りにはおびただしい数のアブが飛び回っており、どんどん車内に入ってきた!数十匹は車の中にいる!毛布で払っても払ってもアブの数は増え続ける!「何ここ!ヤバい!」虫嫌いのベイビーはパニックになっていた。

 

このアブの大群の対処法を求めて俺はレストハウスに飛び込んだ。中には赤ちゃんを抱えた主婦とおばあさんがのんびり会話しており、慌てて飛び込んできた俺に気付いてゆっくりと振り返った。その廻りにもアブはぶんぶん飛んでいた。

 

「アブが車にたかってるんですが、どうしたらいいですかっ!?」と尋ねると「窓開けたまま走ってたらそのうち出ていくよ~」とのんびりした返答。「このアブは刺しますか?」と聞くと「刺すよ~」とのんびり言う。

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車に戻るとベイビーと子供たちは半狂乱で毛布を振り回していた。

 

とりあえずアブだらけの車に全員飛び乗り、窓を全開にして走らせた!俺は脱いだビーサンでアブを外に追い散らし、子供たちもクッションで応戦!ベイビーは泣き叫びながらホワイトロードを走らせる!
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最後の一匹が窓から逃げ出した瞬間に家族みんな歓喜の雄叫びを上げた!!!

 

幸い誰も刺されなかったし、それよりもまず事故らなくて良かった…。ホワイトロードのアブ地獄、旅の最後に忘れられない思い出がまたひとつできたなあ(苦笑)。

 
 

アブ地獄から逃れ、白川郷へ到着。ここはモンドが6歳でテンちゃんが1歳の頃に来たことがある。
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ベイビーは大好物の五平餅を食べて満足気。俺は観光地が苦手なので無心で付き合う。ベイビーが満足ならそれで満足。

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ちょっとだけ観光して、おみやげとかも買って、いざ福岡へ向けて出発。こんなゆっくりペースで進んでても明日には福岡に着くだろう。長い長い旅だったけど終わると思うとちと淋し。BGMはフィッシュマンズ。
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深夜のパーキングでテンちゃんがあくびしながら「最後に隠岐の島に行こうよ」と言った。その気持ちも分かる(笑)。
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そういえばツアー中にテンちゃんが「人生ゲームがしたい」と言ったのをふと思い出す。家族5人で車に乗って全国廻って、これってもはやリアル人生ゲームなのではないだろうか?

この夜は広島にて車中泊した、子供たちはどんな場所でもよく眠る。今回の旅では二度しか車中泊しないで済んだのは各地で泊めてもらえる場所があったから。感謝感謝。
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おれは身体が痛くて目が覚めたので、円盤で買った本を読みはじめた。
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8月16日(水)。

早朝に広島を出発し、昼にはついに福岡へと戻って来た!!関門海峡を渡るとき思わず「ただいまー!」と叫んじゃうベイビー。BGMは小川美潮さん。
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福岡に着いてまず資さんうどんを食べる。
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そして北九州にいるベイビーのおばあちゃんに会いに行き、
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続けざまに宗像にいるベイビーのおばあちゃんにも会いに行った。
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さらに雁ノ巣のボギー実家に寄る、実は出発するとき実家に預かってもらってたインコのピコちゃんが昨日死んでしまったのだ。我が家で8年生きてピピピチチチと鳴いていたピコちゃん。あと一日早くかえって来れてたらお別れに間に合ったのにね...。
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ほんとに、家に帰る最後の最後までいろんなことがあったツアーだった。こんなに盛りだくさんだったのに今年は家族みんなまだまだ元気いっぱい残ってるのがすごい。身体が旅に慣れたのだ。

 

とは言えど、広島→道後→米子→隠岐の島→姫路→大阪→京都→浜松→松坂→名古屋→東中野→青山→茨城→福島→仙台→福岡を、すべてひとりで運転したベイビーが一番タフだし、この人がいなきゃこんなムチャなツアーはできてない。無事に家族を福岡まで届けてくれてありがとう。


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帰りの車の中で「来年もまた家族ツアーしたいね」という話をした。縁があって繋がれたどの町も温かく歓迎してもらえて、優しい人たちにたくさん出会えて、いろんなお店の姿があって、いろんな暮らし方を肌で感じながら進む旅。子供たちにとってこんな素晴らしい人生経験はほかに無いと思う。学校のどんな勉強よりも生きる力を学んだに違いない。それは、彼らがもうすこし大人になったとき気付くことだろう。 

家族で演奏するのはこんなにも楽しい。でも同時に切ない気持ちにもなる。いつまでも5人で旅をし続けたいけど、 「ボギー家族」というバンドもいつかは解散するときがくる。子供たちはあっという間に大人になり、いずれ自分の「家族」を作るのだから。ほんの一瞬なのだ、この5人で一緒に暮らしてる時間なんて。

だからこそ、その一瞬の輝きをうっかり見落としたくはない。
少しくらいのムリをしてでも、いましかやれないことは全部やってみたい。

この夏の思い出は人生の宝物。


そんな宝物を一緒になって作ってくれた全国のみなさん、本当にありがとう!また来年も家族でいろんな町を旅したいし、いっぱい出会いたい、新しいこともしてみたい!おれたちはロックンロールバンドなんで、転がり続けるしかないのだ。

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(イラスト:なつなつな)



これにて『夏休みボギー家族ツアー2017』はすべて終了、この長い長い記録日記を最後まで読んでくださったみなさんお疲れさまでした。これでおれもやっとぐっすり寝れます(笑)。


ではまた!祭りの現場でお会いしましょう!!! 


ボギーおよびボギー家族のお祭り情報はこちらをチェックください。
http://bogggey.blog.jp/archives/71900002.html