7月6日。






「モンド今日の絵」
一夜明けてテレビのニュースは小池一色。昨日の都知事選の結果も投票率もあまりに残念だ。
九州は先週からずっと雨が降り続いている。福岡、佐賀、長崎に警戒レベル5の大雨特別警報!
まだまだ降り止む気配のない大雨。自分の住んでる場所は影響なさそうだが、九州全域でどれほど被害が広がっているのか…。友達の顔、お世話になった人の顔、大好きなお店、風景が次々と浮かぶ。みんな大丈夫だろうか?
朝からずっと心が晴れなかった。おまけにふだん見ない「ミヤネ屋」で橋下徹が九州の水害に対して発言した言葉があまりにも偉そうで、なおかつ他者への労わりや想像力に欠けていたことにますます怒りが込み上げていた。
小池百合子の「自粛から自衛」も同じ精神構造から出てくる話だと思うが、なぜかこういった政治家がいつも当選してしまう。
それはきっと、日本という国は自分のことを強者側(もしくは中流)だと思いこんでる弱者がめちゃくちゃ多いんだと思う。強いほうになびいてる時点で弱者だとは思わないのだろうか。
怒りを込めて書いたツイートはまたバズってしまった。
バズらせるつもりで書いてないことが毎週なんかのはずみでバズる。知らない人からあれこれ言われるのはまあまあのストレスだけど、それもツイッターの性質だと理解しながら受けとめてる。しかし、賛同にしろ非難にしろ言葉使いが悪い人はしんどい。
去年何人もの占い師から「来年ブレイクします」って言われて楽しみにしてたんだけど、それがこの毎週バズりのことだとしたらがっくりだ(笑)。
7月7日。
今日は七夕。今ちゃんが短冊を山ほど書いて見せてくれた。
欲深いなーと思ったけど、その短冊に書かれた願いごとに物欲はひとつもなく、とても優しい願いごとばかりでちょっと目頭がつーんときてしまった。
あぁ、大人の世界がこんなで本当にごめんね。と、謝りたくなる。
七夕といえば、モンドが小1のとき書いた短冊も最高だった。「うんこになりたい」ってふざけて書いたら書き直しって言われ「じゆうになれますように」と書いたのだ。
あの頃からわが子には一目も二目も置いている。
そんなモンドがまた廃墟の絵を描いた。学校の授業で描いたらしい。すっげー。
ウォーキングデッドのグレンが出てるという理由だけでベイビーが借りてきた韓国映画を見た。恋愛ものか感動ものかサスペンスホラーかコメディかも分からない、タイトルすらも知らずに見はじめた映画にヤラレタ…ぐいぐい物語に引き込まれてしまった。


数々の謎めいた展開にドキドキする。伏線だと思うシーンがいくつもあり、いよいよ終盤に向けてあらゆる謎が明かされるかと思いきや結局なんにも分からないまま終わる。…え?
でも、本当の世界だってなんにも分からないままなことが殆どだ。
エンドロールでやっと映画のタイトルが「バーニング」と知る。ふだん如何に映画をタイトルやジャンルやパッケージや解説や評判などをガイドにして見ているかを思い知る面白い体験だった。映画って予備知識一切なしで見るほうが面白いかも。
夜は辛子蓮根をつまみにハイボール飲んでオクムラユウスケの初ワンマンライブの配信みる。パソコンの画面越しにみる弟のライブ。最後まさかおれの歌「青い春」を歌って終わるなんて思いもしなかったからちょっと泣いたわ。
配信といえどライブそのものだったしもはや祈りだったな。おつかれユウスケ。
7月8日。
先週、川口さんからお土産でいただいた鎌倉のお菓子「クルミッ子」がほんとーにうまくて、大事に食べている。このひと粒とアイスコーヒーだけでスーッと気持ちが軽やかになるのだ。

お昼は日田のプノンペンラーメン食べたくなり、トマトと鶏ひき肉とセロリで作ってみた。わりと近い味にはなったけど、セロリが足りなかったのと醤油は甘いのじゃないほうがいいかも。これはこれでうまかったけど。日田も豪雨被害がすごいらしい…心配だ。
夜はこれまた頂き物のブラジルのカサーシャというお酒を冷蔵庫にあったパッションフルーツジュースと炭酸で割ってみたらめちゃくちゃうまいカクテルになった。これクセになりそうでヤバい。
先週はゾンビ映画ばかり見てたので今週は人間がイカれてる映画を見ようと思い「ムカデ人間」を借りてきた。面白かったけどジャケットそのまんまで予想外がひとつもなかったので、もうひとひねり欲しいサイコパス映画。

続けて、ずっと見たいと思いつつも未見のままにしておいたコッポラの「地獄の黙示録」をついに鑑賞。しかもオリジナルより遥かに長い202分の特別完全版。もう凄いのひと言。最初から最後まで素晴らしく美しいシーンと戦争の狂気が対比で貫かれており、これをCG一切無い時代に作り上げたことに感嘆するしかない大傑作!これは映画館で見たかった。

7月9日。
昨夜の「地獄の黙示録」の余韻がすごい残ったまま、朝から映像学科学生の卒業制作映画「鬼畜大宴会」を見た。どちらも狂気がテーマなれどあまりの落差に笑えてしまう。20年前に「鬼畜大宴会」見たときは凄え映画だ!と興奮したんだけどなぁ。若かったんだなぁ。

さらにエドワード・ヤン「恐怖分子」(86)を鑑賞。さすがに立て続けに見すぎてストーリーがまるで頭に入ってこない、半分眠りながら絵が綺麗だなぁとぼんやり眺めてた。終わったあと妙にざわざわしたのでこれはもう一度ちゃんと見なきゃだ。

7月10日。
いよいよ今日から「we are little zombies」が全米で公開!!!
2019年アメリカサンダンス国際映画祭にて日本映画初の審査員特別賞・オリジナリティ賞を受賞した長久允監督作品!劇場放映&有料配信!ついにモンドがアメリカ進出〜!そしてテンちゃん今ちゃんも!
なんとニューヨークタイムスにも記事が!
品切れになっていたモンドくんポストカード、たくさん追加納品。
ここ2週間ほどゾンビと狂気にまみれた映画ばかり見ていたので(ちゃんと理由はあるのだが)、いったん心を浄化しとこうと思いディズニーの「バンビ」、実は初めて見た。絵がとにかくかわいい、そして動物の動きの愛らしさよ!80年前のアニメだって、すごいなー。手塚治虫は若い頃に130回も見たという。
「バンビ」と「空気人形」を見てかなりファンタジックな気持ちになったので、その真逆をと思い「八甲田山」を見始めた。おれの映画の見方、サウナの入り方と一緒やな(笑)。

200人もの遭難死者を出した実史に基づいた映画「八甲田山」は、日本映画史上最も撮影が難航した作品で、あまりの過酷さに現場を逃げ出した俳優もいたとか。オール雪山ロケ、高倉健も凍傷になりながら撮影したらしい。雪崩れのシーンは爆薬を仕掛けて実際に雪崩れを作ったという。リアルさもの凄い!
日露戦争に備えた訓練として真冬の八甲田山越えをやらされる兵団(上層部は責任を取りたくないのであくまで自己責任としてやらせる)。
隊長の綿密な下調べを無視し、プライドだけ高く山を舐めてる上官が雪山で間違った命令をし続け、取り返しのつかない悲劇を生む。
これ今の日本も同じ道を歩いてない?
7月11日。
今ちゃんまた前歯ぬけた!前歯2本はかなりパンチあるな。
モンドは最近本当に良い風景画を描く。特に夜の街は雰囲気があって好きなんだけど、川面にうつる夜の街はなおさら雰囲気が漂ってるなぁ。
【モンド今日の絵・2020.7.10】川面にうつる夜の街
「モンド今日の絵」
7月12日。
東京でコロナ患者ぐんぐん増加中に、1.7兆円もの予算かけてGoToキャンペーンを前倒してまで実施って狂気か。どうしても中抜きはしないと気が済まないの?九州の被害状況とか知ってるよね?医療従事者がボーナスカットされたことも知ってるよね?人間らしいお金の使い道をまじめに考えてほしい。
3月の終わりに楢崎くん家のガレージで開催したライブ「小さな音楽会」は、ちょうどコロナ問題が深刻になり始めた頃で、この夜以降すべてのイベントを中止にし、代わりに配信ライブ「居酒屋ボギー」をスタートさせた。
ある意味この日のライブは心の中で大きなターニングポイントとなり、note「ここ一週間の日記」もこの日から書き始めた(この日記は3/28から現在に至るまで記録し続けている)。
ボギーnote「ここ一週間の日記」
4月は何もかも白紙になった脱力感を埋めるため家の中で思い付いたことを手当たり次第に挑戦した月だった。
・配信「居酒屋ボギー」開始
・note開始
・ブルボン妄想CM
・子供映画館
など
毎日イマジネーションが泉のように湧き出ており、ある意味コロナハイ状態だったかもしれない。
そんな手探りの中からいま何をやるべきかを自分なりに考え、心に正直に、少しずつ歩みを進めてきた5〜6月。
7月からボギーのソロライブも少しずつ小さな規模から再開しようと思い、だったらその最初はやはり、あの楢崎くん家のガレージから始めるのが良いなぁと企画したのが、今日の「居酒屋ボギー特別編〜小さな音楽会」だ。
というわけで、楢崎くん家のガレージからボギー生ライブ配信でお届けした「居酒屋ボギー特別編〜小さな音楽会」。集まってくれたみなさん、ご視聴いただいたみなさん、そしてたくさんのお酒と料理を用意してくれた楢崎くん、本当にありがとう!最高に楽しい夜でした。


開始直後に、楢崎くんの末っ子くんが生きてるセミの幼虫を見つけてきて、「うおー!すげえ!」と興奮しながら始まった配信。ヌケガラじゃないセミの幼虫みるとテンション上がるのは大人になっても変わらないなあ。
楢崎くんは手作り料理をテーブルいっぱいに用意してもてなしてくれた。「居酒屋ボギー」はこの楢崎くんの料理も欠かせない楽しみのひとつであり、この料理によるコミュニケーションが自粛期間中のお互いの心の支えにもなっていたところがある。
いろんな思いを込めてこれまでの「居酒屋ボギー」を振り返りながら全14曲を歌った。
<居酒屋ボギー特別編セトリ>
自粛の歌
なべ
ウィーアーリトルゾンビーズ
バカになりましょう
ミュージシャンのうた
長い春休み
飲もう
青い春
満足できるかな
セボン・ド・パリ
イケナイコトカイ
ニューワールドパーティー
ドリンキングロード
BON-ODORI
楽しい一日にありがとう
この夜、みんなに投げ銭してもらったお金は九州の水害被害に遭われた町に募金しようと思います。
配信のアーカイブこちらからどうぞ。
※通信環境があまり良くなかったので、いつもより画質が荒くなってます。
少しずつだけど、ライブできる環境に戻りつつある。
だけど、まだまだ以前と同じではない。
もしかしたらもう戻ることはないかもしれない。
同じように見えても、もうそこは新しい世界。
だけど、まだまだ以前と同じではない。
もしかしたらもう戻ることはないかもしれない。
同じように見えても、もうそこは新しい世界。
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